ブータン

続いて、世界のタバコ事情を見てみましょう。

まずは、世界初の禁煙国として知られるブータンです。

この国はあまり馴染みがないかもしれませんが、中国とインドの間に位置しており、チベット仏教を国教とする唯一の国として知られています。

1970年代まで鎖国に近い政策を行っており、西洋文化の流入を阻止してきました。
入国に際しても、99年までは年間で入国できる外国人の数を制限するなど、非常に規律の厳しい国といえましょう。

2004年には、タバコの国内販売を全面的に禁止する法律が施行されました。 現在のブータンはタバコの売買も禁止されており、外国人がタバコを国外から持ち込む場合は100%の関税がかけられます。

ブータンはGNPやGDPではなく、GHP「国民総幸福」という概念のもと、人々の幸せに満ちた生活を可能にしてくれる自然環境や地域社会の絆を犠牲にしてまで、経済成長をすべきではない、という方針のもとで精神的な幸せを基調とした政治を行っています。

ただ、現実的には、闇タバコがはびこるなどの危険性と表裏一体であることから、この方針が成功するかどうか今後の成り行きが注目されています。

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