シケモクについて

一度火を消したタバコを「シケモク」と言ったりします。

これは煙がモクモクとあがるタバコが、湿って湿気るようになったので、合わせて「シケモク」と呼ぶようになったと言われています。

これは終戦直後にできた言葉で、道端に落ちている吸い殻を集めて、巻き直して闇市で売る人のことを「モク拾い」などと呼んでいました。

現代では、さすがにモク拾いで生計を立てている人はいませんが、もったいないからといって火種の消えたタバコに再び火をつけ、2度吸いあるいは3度吸いをしたことのある人はいると思います。

このとき、なんでこんなにまずいんだろう、と感じたと思います。
これは感覚だけのものではなく、科学的に証明されていることです。

原因は「タール」にあります。

前述の通り、葉タバコの中のタールは、タバコに火をつけることで気化して煙とともに体に入ります。
そして、肺の中で温度が下がり固体に戻ります。

これは、タバコの中でも起こる現象で、紙巻きの中を煙として通ってきたタールは、中に詰まった葉タバコにもこびりついており、それが固体に戻るわけです。
そして、それが周りの空気に触れて酸化してしまうのです。

つまり、酸化したものを味わっているから、不味く感じるのは当然というメカニズムです。

このページの先頭へ